故人の遺品整理は、悲しみや寂しさでなかなか手を付けられない人も多いもの。しかし、何もしないのでは遺品を整理できないだけでなく、思わぬリスクを招くこともあるので、そのままの状態にしておくのは良くありません。
今回は遺品整理をはじめる理想的な時期や、遺品整理を先延ばしにするデメリットについて詳しく解説します。
遺品整理をはじめる一般的なタイミングとは?
「遺品整理はいつからはじめるのが理想?」と思われるかもしれませんが、実際には「いつまでに絶対にやらなければいけない」というものではありません。
一般的には、親族が集まるタイミングや法事や手続きなどが一区切りついた時に、遺品整理をはじめる人が多いようです。
しかし、大切な人を失い、気持ちの整理ができていない状態ではじめても、より深い悲しみを感じてしまうこともあるでしょう。そのため「他の人がこの時期にやっていたから」というのではなく、自分たちのタイミングで決めるのがベストな時期だと言えます。
四十九日を終えたあと
「四十九日」とは、命日から49日目に行われる法要のこと。
四十九日には家族や親族が集まるので、このタイミングで相続内容を決めたり、形見分けや遺品整理をはじめたりする人も多いです。自分で勝手に遺品整理をしてしまうと後々トラブルになることもあるので、相続人できちんと話し合ってからはじめるようにしましょう。
諸々の手続きが終わったあと
亡くなってすぐは、死亡届や死体火葬・埋葬許可交付申請書の提出、世帯主の変更、保険や年金の資格喪失届出、住民票の除票の取得など、様々な手続きに追われます。
諸々の手続きが終わったあとを一区切りとして、遺品整理をはじめるケースもあります。
葬儀を終えたあと
葬儀を終えたあと、すぐに遺品整理をはじめる場合もあります。たとえば亡くなった人が賃貸物件に住んでいたのであれば、家賃などの関係もあるので、はやめに遺品整理をする必要があるでしょう。
また家族や親族が遠方に住んでいて、なかなか集まる機会がない場合も、葬儀後すぐに遺品整理をはじめることがあります。
相続税が発生する前
相続税が発生する前に遺品整理をするケースも。相続税は「相続の発生から10カ月以内」の申告期限があります。相続する財産には、現金や預貯金だけでなく、有価証券、土地などを含めた不動産、宝石や貴金属、美術品などが含まれます。
ただし、相続する遺産の総額が3,600万円以上から相続税が発生するので、3,600万円以下の場合はそれほど心配する必要はないでしょう。
しかし、相続税がかからない場合でも相続税の申告が必要なことがあったり、思っていた以上に評価が高額になったりすることもあるので、判断に迷う場合には税理士に相談するのがおすすめです。
相続税が発生する前に遺品整理を済ませておくと、余裕を持って対応できるでしょう。
遺品整理をしないとどうなるの?
遺品整理をはじめる時期に決まりはありませんが、遅すぎると思わぬトラブルにつながることも。
遺品整理をしないままでいると、どのようなリスクがあるのでしょうか?
ほかの親族が勝手に処分してしまう
遺品整理をするのが遅くなると、他の親族が勝手に処分したり持ち出したりしてしまう可能性があります。親族トラブルにつながる可能性があるので、遺品整理をすぐに行わない場合も、大体いつぐらいに行うのか、誰が行うのかを話し合っておくといいでしょう。
また、遺品整理後に「形見分けで欲しかったのに」「あれは残しておきたかった」などの不満が親族から出る可能性もあるので、誰かへの負担が集中するのを防ぐためにも、複数人で作業することをおすすめします。
火災や不法投棄、侵入などのリスク
故人の家が空き家になる場合は、火災や不法投棄、不法侵入などの危険性もあります。遺品をそのままにしていると、空き巣に入られて盗まれてしまう可能性も。
不審火や自然発火などが原因で火災が起きた場合は、近所に大きな迷惑をかけるだけでなく、多額の損害賠償を支払わなくてはならないケースも考えられます。遺品整理をする時には、空き家状態をどうするかも親族で話し合う必要があるでしょう。
思わぬ出費につながることも
遺品整理をしないままでいると、思わぬ出費が発生するリスクもあります。たとえば故人が賃貸物件に住んでいた場合は家賃、他にも定期購入していたものやインターネット、有料サブスクリプションなどは、解約漏れがあると後で請求書の金額を見て驚いてしまうことも。
遺品整理をすることで、契約していたサービスなども見つけやすくなるでしょう。
「はやいうちに片付けないと…」と思っていても、なかなか気持ちの整理がつかなかったり、忙しくて作業する時間が確保できなかったりするうちに、時間だけが経ってしまうこともあるでしょう。そんな時は、プロの遺品整理サービスを利用するのがおすすめです。
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